お茶

茶話「見る」で御魂を磨く

人生に迷ったら、「お茶」に聞いてみよう。

良縁を繋ぐお茶屋「茶肆ゆにわ」店長・こがみのりが語る茶話。

お茶には、人が生まれ変わるための秘密が眠っています。
その深遠な世界に触れてみてください。

魂を磨くつもりで茶器を洗う

心を磨く道は無数にありますが、そのうちひとつが自分自身の〝魂〟を磨くつもりで、丁寧に茶器を洗うこと。

まずは、ちゃんと茶器が洗えているか、よく見てみましょう。

茶器は本来の色をしていますか。
茶渋で茶色に変色してしまったまま、平気で使い続けてはいませんか。

茶器に限らず、ずっと愛着を持って使っている自分専用の道具には、その人の「魂が宿る」と言われています。

いわば、茶器は自分の分身です。

ですから、見えないからといって汚れを放置していたら、それは、自分の心の汚れを放置しているようなものです。

誰でも、汚れずに生きていくことはできません。
だからこそ、「磨くこと」が大事なんです。

無心で洗っていると、まるで時間が止まったような静寂とともに、茶器が光り輝いているように感じる瞬間が訪れます。

その時に、感じてみてほしいんです。
心の底からじんわり広がる、なんとも素直な気持ちを。

それが本当のあなたです。

そして、自分の素直さに気づいたら、同時に、誰の心の奥にも、そういう「素直さ、純粋さ」があるのだと、不思議とそう思えるようになってきます。

茶器の洗い方

茶器の洗い方をご紹介します。

茶器は繊細です。
洗う時は、次の点に気をつけて、丁寧に洗いましょう。

まずは、水よりもお湯で洗いましょう。
そのほうが、茶渋がよく落ちます。

石けんや洗剤は、急須の細かな孔(あな)に入り込むので使用を避けてください。
フキンやペーパーなどで拭くと繊維が急須に残ることがあるので、自然乾燥させてください。

それでもやっぱり汚れが気になる場合は、急須がすっぽり入る大きめの鍋でお湯を沸騰させ、その中に大さじ2杯ほどの重曹と急須を入れて弱火で10~20分、煮沸します。

そのあとは火を止めてお湯を冷ましてから、急須を取り出して洗います。

急須の網や、細かいところについた汚れは、専用の歯ブラシなどで軽く、シャカシャカと磨きましょう。
陶器に傷がつくので硬いブラシの使用は避けて、ブラシを濡らしてから使うようにしてください。

百円均一の食器も高級食器に

わたしの師匠、北極老人が大学受験塾ミスターステップアップをはじめられた頃の話です。

当時、備品や塾生が使う食器(お湯呑みなど)にお金をかけられるほど余裕がなかったので、いわゆる百円均一の食器を使われることもありました。

しかし、北極老人は「安物だから」という雑な扱いは一切されませんでした。

そんなある日、スタッフの一人が、北極老人と一緒に、あるお宅にお邪魔した時、コーヒーのおもてなしを受けました。

そのお宅のご主人は、高級食器のコレクターでもいらっしゃったので、「とっておきの、何十万円もする」カップに淹れたコーヒーを出してくださいました。

こういう時、多くの人は
「何十万円もするカップ、割ったりしたら大変・・・」
と必要以上に緊張してしまうものです。

しかし、北極老人は、ごく自然に、少しも心を乱す様子もなく、コーヒーを召し上がりました。

その、あまりにも優雅で美しい所作に、ご主人は、
「こんな方には、今までにお目にかかったことがない」
と驚かれ、一緒にいたスタッフは、先生のいつもと全く変わらない振舞いに感動したそうです。

北極老人は、その時の高級食器を扱う所作と、全く違わない空気感で、塾の百円均一の食器を扱っていらっしゃったのです。

どんな食器であろうとも、美味しい飲み物を淹れたり、洗ったり、拭いたり、食器棚にしまったり。
魂を磨くように洗い、赤ちゃんの頭を撫でるように拭き、そのひとつひとつがいちばん輝いて見えるようにしまう。

このように、美しい所作で、食器を「生きている」ように扱っていると、次第に食器が「輝いて見える」ようになってきます。

それに、「御魂(みたま)」は、「見たまま」ですから、見た目を美しくすることが、魂を磨くことにつながるのです。


©『神様に愛される一杯のお茶習慣』(自由国民社)撮影:竹田俊吾

全てのモノ・人が輝いている姿を

モノでも、人でも、そして自分自身でも、「御魂がいちばん輝いている」ように「見る」ことが大切です。

あなたが、それらを「どう見るか」で、輝き方・エネルギーの高まり方が、まるで違ってきます。

それは、神社参拝をイメージすると、わかりやすいでしょう。

神社は、古くから「神様がいらっしゃる神聖な場所」だという目で見られてきました。
神様を信じるたくさんの人の目が、そこを神域化してきたのです。

それと同じく、モノを見るときも、人を見るときも、その奥に神様がいらっしゃるような気持ちで「見る」。
こうした「見る」を続けていくと、どんなモノにも、人にも、内側には、輝く御魂が眠っていることが、自然とわかるようになっていきます。

例えば、人なら、今の姿を見て、「ダメな人」と決めつけてしまうのではなくて、未来には「輝いている姿」があることを、信じて疑わないことです。

短所として「軽率な」と感じることがあっても、

  • 行動力がある
  • フットワークが軽い

と捉えれば、それは長所になります。

あなたが、つい抱いてしまう、

  • 疑い
  • 悲しい思い

は、相手(モノでも、人でも)に、しっかりと伝わってしまいます。

ですから、とにかくイメージして、美点を引き出してあげることに専心するのです。

あなたが信じていることは、必ず相手にも伝わります。


秋の夜長には、ゆっくりとお茶を楽しみながら、自分の内面もどうぞ気長に見つめてみてくださいね。

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