何事も“つなぎ目”が大事
人の心は、大自然とつながっています。
四季の移ろいがあるように、人の心も季節に応じて変化します。
- 春の陽気で気分がワクワクしたり。
- 夏の草木の匂いで心が開放的になったり。
- 秋の涼風に哀愁を感じたり。
- 冬の氷雨で静寂な気持ちになったり…。
今月(6月)は、一年の半分が過ぎた折り返し地点です。
梅雨の時期でジメジメするし‥、洗濯物は乾かないし‥、遊びにも行けない。
「いっそこんな時期なかったらいいのに!」と思われる方も多いかもしれませんが、この時期の雨は、禊ぎの雨。
とても大切な意味があるのです。
そして、春(始まり)→ 夏(発展)への移り変わりの時でもあります。
春にでた芽をそのまま、放ったらかしにしていると「草ボーボー状態」になってしまうように、心も放っておくと、「雑草=雑念、言い訳、エゴ‥」に支配されてしまいます。
その雑草のことを、神道では「罪穢(ツミケガレ)」と言います。
心のツミケガレの正体とは?
ツミ(罪)とは、暴力をふるったり、ポイ捨てしたり、不当な利益を得たり、人を騙したり‥など。
さらに、日常生活であなたが積み重ねてきた、やり残し、後悔なども含まれます。
一日の終わりに「あ~、もっとこうしておけば良かった‥」と思ったところで、誰もあなたを裁きません。
しかし、その積み(罪)重ねは、心の汚れになります。
「過ぎたことは忘れちゃう性格だから大丈夫!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、覚えているか、いないかは関係ありません。
心の奥や魂にはきちんと刻まれているからです。
そして、自分を見失うもうひとつの原因が、ケガレ(穢れ)。
これは、周囲から受けたネガティブな影響すべてを指します。
その影響によって、気が枯れて、やる気・気迫・根気・元気も失ってしまいます。
ツミケガレ(不運の原因)が溜まっていくにつれて、自分の性格の欠点が現象となって表れはじめます。
放ったらかしにしていると、夏以降の運気が悪くなったり暗い性格、重い考え方を形成していってしまいます。
「もっと明るい自分になりたい、軽い心でいたい!」
と望んでいるのに、なかなかうまくいかないなら、心に生い茂った雑草のせいかもしれません。
自分の心を静かに見つめてみよう
「目に見える現実」に起こることは全て「目に見えない世界」に原因がある、というのが、ゆにわ流の基本の考え方です。
今年の前半戦でやり残していることはないか?せっかくなので、手帳の6月のページをあけて、2018年前半にあったことを記してみて下さい。
記すことは‥
- やろうやろうと思って、先延ばしにしてきたこと
- 本音を誤魔化して、ガマンしてきたこと
- 心残りなのに、フタをして隠してきたこと
- ここがダメだよなぁ、と思いつつ改めてこなかった欠点
など。
そして、「これらを6月中に何とかする!」と決めて過ごしてみて下さい。
それだけで、毎日の密度が濃くなりますし、意識化することで、解決の道が見つけやすくなります。
ぜひ実践してみてくださいね。
見過ごすなんてもったいない。“借金帳消し”の大チャンス!
そして、この半年間のツミケガレをできる限り精算しておこうというのが「夏越の大祓」です。
夏越の時期には、そういった過去の積み重ねを徳政令のように「借金帳消し!」にしてくれる大祓の神様が動きます。
大祓の神様は、過去から溜まった潜在意識、無意識のゴミをクリーニングしてくれるだけでなく、家系のカルマや欠点なども祓って下さいます。
ですので、大祓の儀式を受けていただくと、本当に生まれ変わったような清々しさを体感していただけるでしょう。
大祓の儀式は、全国の神社でも行われていますし、自宅で行うこともできます。
この半年で溜まったツミケガレをすべてリセットして、再び元気で明るい自分に戻り、下半期をスタートさせましょう!
大祓の儀式1 神社で浄化 -茅の輪くぐり
茅の輪とは、チガヤという草で編んだ輪。
茅の輪をくぐることで、病気や災いを免れることができるとされています。
「茅の輪くぐり」については日本神話に基づいているといわれています。
昔、ある兄弟のところに、一人の旅人が現れて一夜の宿を乞いました。
裕福な兄は旅人を冷たく断り、貧しいながらも弟の蘇民将来(そみんしょうらい)は温かく旅人をもてなしました。
数年後、旅人が恩返しにと再び蘇民を訪れますが、実はこの旅人はスサノオノミコトで、「疫病が流行したら茅の輪を腰につけておきなさい。そうすれば疫病から免れるだろう」と教えたのです。
その教えに従って茅の輪を腰に付けたところ、その後しばらくして疫病が流行ると、巨旦の家をはじめたくさんの村人が倒れていく中、茅の輪を付けていた蘇民の家だけは助かりました。
茅の輪のくぐり方
神社の境内に作られた大きな茅の輪の中を「水無月の夏越の祓する人は、千歳(ちとせ)の命延(の)ぶというなり」と唱えながら8の字を書くように3度くぐり抜けます。
くぐり方は、
一礼して茅の輪をくぐり、左に周る。
一礼して茅の輪をくぐり、右に周る。
一礼して茅の輪をくぐり、左に周る。
と、「∞」の字を書くように3回くぐります。
茅の輪を八の字を描きながらくぐることで、茅の霊力による浄化。
八の字 = 無限のエネルギーとつながることによる浄化がされると言われています。
大祓の儀式2 お風呂による浄化―酒風呂
酒風呂は、心の中、体の中にたまった邪気、ネガティブナエネルギーを浄化して、エネルギーを高めることができます。
お風呂に、お塩とお酒を適量入れ、湯船につかります。
入れる量はコップ一杯からでも構いませんが、一本全部を入れるとものすごく浄化の効果が出ます。
お米からの光エネルギーを入れるイメージで酒風呂を行いましょう。
そこに「塩」を入れれば水・塩・米の神棚に奉げる三種の神器が揃うことになります。
これらを組み合わせることで、驚くほどの浄化作用を感じられるでしょう。
お酒と名のついたものならどんなものでも良いわけではありません。
大量生産で作られている、醸造アルコールのお酒をお風呂に入れても、全く効果はありませんし、むしろ体に悪いので気を付けて下さいね。
できるだけ良質で、昔ながらの製法で米・米こうじから醸造されている純米酒で行ってください。